ジョー小泉のひとりごと 2021年8月


迷 路

書道展の受付で作品の掲示場所を探してもらったとき、ちょっと手間取った。

ほんの少しの時間だったのだが、一瞬、
「自分の当選は間違いだったのでは?」とか
「あの当選通知は誤りだったのでは?」とか
不安がよぎった。

あの瞬間、ちょっとした小話が浮かんだ。
それを帰ってから書いてみた。

適当に書き、適当にそこいらに置いた拙稿が見当たらなくなった。
そうすると、一旦自分が書いたものだから、何というか名残惜しくなった。

今日、部屋を整理していたら、それが出てきた。
日記帳の端にはさんであった。

またなくさないうちに、「ひとりごと」に掲載しておこう、拙者の拙作を。
(8−30−2021)

原稿の1頁目をクリックすると、全文が出ます。


毎日書道展

7月24日、上野の東京都美術館へ家内と行った。
毎日書道展に入選したという通知を受け取っていたからだ。
この日が展示の最終日であった。

毎日展において入賞と入選は違い、前者は佳作以上、後者は佳作より下である。毎日展は全国的規模の書道展で各地を巡回するのだが、入選は東京展においてのみ展示される。

世の中にこれほど多くの書道家、書道愛好家がいるのか、と思うほど展示数が多い。その中のひとつがわが拙作である(出品数は約2万4000点で、選に入るのさえかなり難しい)。

観たあと、いつものように階上の精養軒で昼食をとった。
私が窓から外を見ていると、家内が言った。
「いつもカレーライスだから、たまにはハヤシライスにしたら」
ああ、何でもいいんだよ。

このレストランに来るのは、最近4度目だ。
日書展、連合展に各2度、入賞か入選かした覚えがある。
今日と同じように、窓際の席から上野公園の方を眺めた記憶がある。

ランチが来て、気が付いた。
「カレーライスは好きだが、ハヤシライスは好みではない」と。
それを家内に説明するのがとても億劫だった。
あまりに数多くの書道作品を見て、正直いって食欲が失せた。

次回は、入賞して精養軒でカレーライスを食べよう。
いつの話だろう?
来年か?
(8−23−2021)


鷗友選抜書道展

7月21日から25日、銀座のセントラルミュージアムで鷗友選抜書道展が開催され、会友である私は拙作を出品させていただいた。

初日に伺うと、わが師、徳村旭厳先生がおられ、話をしているところに、坂本博之会長夫妻が来観。
二人は懇意で、ジムの標語を徳村先生が書いたことがあるそうだ。

坂本会長から聞いたところ、徳村先生は作品を仕上げるとき、朝4時に起床し、シャドーボクシングをしてウォーミングアップをし、それから出勤前に数時間、書くそうだ。

先生は高校の書道の教師をされて長いが、このように早起きをして職業と書道家としての作品作りを両立されている。聞いて感銘を受けた。
(8−20−2021)